≪サーチコンソール≫ よく出てくる言葉は吃りにくい window.dataLayer = window.dataLayer || []; function gtag(){dataLayer.push(arguments);} gtag('js', new Date()); gtag('config', 'AW-448025135');

よく出てくる言葉は吃りにくい

吃音
この記事は約3分で読めます。

 この記事では、『バイモーラ頻度』を基準にした吃音頻度の研究について解説します。

 その前に『バイモーラ頻度』って言葉って何ですか?って話ですよね。バイモーラ頻度っていうのは2つの言葉でよくでてくる言葉のことを言います。

 例えば、「かい」っていう言葉はバイモーラ頻度の高い言葉になります。「かい」を使う言葉としては「かいしゃ」「かいご」など「かい」を含む単語がたくさんあります。

 逆に、「ひせ」はバイモーラ頻度が低い単語になります。「ひせ」を含んだ単語をあげてみてくださいと言ってもなかなか頭に思い浮かばないと思います。

 これが「バイモーラ頻度」になります。今回はこちらの事例を参考にします。

バイモーラ頻度が吃音頻度に関係する

 今回、参考にした事例を参考にすると「バイモーラ頻度」「吃音頻度」がどうも関係あるということが近年示唆されているようです。

 それを検証した研究になります。それでは、この研究はどんなものだったのか見ていきましょう。

バイモーラ頻度が吃音頻度に関係する
研究の方法

■ 対象児

 ことばの教室に通う小学2年生から6年生までの吃音時15名。年齢は7歳6か月から11歳6か月まで(平均年齢8歳6か月)

■ 対象時に発声させる刺激語

 刺激後は吃音が起こりやすい k,t,n,h,b,m が語頭子音に用いられている26語を用意。半分をバイモーラ頻度が高い言葉に、半分をバイモーラ頻度が低い単語になるように設定。

■ 実験手順

 上の刺激語は怪獣の名前として対象児に提示した。

 初めに、怪獣の画像とその怪獣の名前を提示。その後、空白の画面に約1秒間切り替える。そして、再び怪獣の画像を提示して、対象児に怪獣の名前を言ってもらう。

研究の結果

 結果は下の図のようになりました。

 多くの場合でバイモーラ頻度が高い人の方が吃音がでにくいということがわかりました。

 この理由としては、資料を参考にすると、「バイモーラ頻度の違いが発話産出モデルにおける音声符号化の処理に影響を与えている」ということが考えられるようです。

 資料の言葉をそのまま引用すると、少し難しいですね。もっと簡単に解説すると、バイモーラ頻度の高い言葉、つまり、よく使う言葉の方が脳の処理速度が上がるのでスムーズに発話ができるということです。

研究の方法

  さらに、この結果から資料では吃音指導に対してこのようなアドバイスが書いています。

本研究の結果、バイモーラ頻度の高い非語は低い非語よりも吃音頻度が低いことが示唆された。このことから、吃音時に対して直接指導を行う際には、まずバイモーラ頻度の高い語を用い、徐々にバイモーラ頻度の低い語で練習していく必要性が示唆される。

 つまり、吃音治療をする時は「よく使う言葉」を吃音治療の素材として扱い、その課題がクリアでてきてから、「普段、あまり使わない言葉」を吃音治療に使うことが望ましいということです。

タイトルとURLをコピーしました