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吃音治療で直接法と間接法どっちがいいのか

吃音
この記事は約7分で読めます。

 「よし!吃音治療をはじめよう!」と真剣に考えた時に初めに思い浮かぶのは「どの治療法がいいのかな?」という疑問です。

 あまり吃音治療に詳しくない人は「吃音 治し方」とかでネットで検索すると思います。

 検索してみるとわかりますが、具体的に治療方法はなかなかでてきません。出てくるのはクリニックの案内や「まだ治療法は確立されていません。」的な言葉がかなり多いです。

 もっと詳しく調べてみると、吃音の治療方法をいくつか見つけることができます。吃音治療は大きく2つにわけることができます。

 その2つは、「直接法」と「間接法」です。それぞれを簡単に説明すると。。。

  • 直接法:発話をするトレーニング
  • 間接法:物事のとらえ方を変えるメンタルトレーニング

 結論から言えば、僕はどっちも必要だと考えます。どっちかの治療法だけを選ぶということ自体が間違っています。

 僕の吃音治療マニュアルでは直接法も間接法もどちらも使っています。どちらも効果的に使うことで成果のでるスピードがあがります。

 このページでは、吃音治療を「直接法」「間接法」の2つにわけて、それぞれの特性を解説します。そして、なぜ「僕がどちらも必要」というのかも解説します。

直接法と間接法の特性

 

 直接法と間接法の特性についてもう少し詳しく説明しておきます。

 まず、元々は吃音治療の主流だったのが「直接法」です。発話の練習をすることで吃音治療を行ってきました。

 過去に吃音があった有名人も数多く知られていますよね。元首相の田中角栄さん、アナウンサーの小倉智昭さん、プロゴルファーのタイガーウッズさんとかですね。

 昔の吃音治療は直接法が主流だったので、吃音の有名人のほとんどは直接法で吃音を改善したと言われています。

 この有名人の例をみるだけでも、直接法でも吃音が改善する可能性があるということがわかります。

 それに対して、間接法が主流になったのは比較的最近です。

 間接法が主流になった経緯としては、直接法は不安や緊張がある中でも発話テクニックによって言葉を出す。という考えだったのに対して、間接法は不安を解消する脱感作を狙った手法にになります。

 「脱感作」という言葉を聞いたことがない人もいるかもしれません。脱感作っていうのは「不安や恐怖心がない状態」と覚えてもらえば問題ありません。

 僕も吃音治療を勉強してから始めて「脱感作」って言葉を知りました。。。

 間接法が優れていると主張する人は、直接法は不安や緊張を真っ向から戦って発話テクニックによって吃音を抑え込む。しかし、間接法は上手く話せている部分に焦点を当てたアプローチであるという考えをもっているようです。

それぞれの治療法の弱点

 「直接法」と「間接法」のそれぞれの特性を簡単に解説しました。上の解説を読むとなんとなくそうかもなーって思う部分もあると思います。

 次に、僕が思うそれぞれの弱点を解説します。

■ 直接法の弱点

 まず、直接法の弱点です。発話テクニックを覚えることは悪いことではありません。むしろ、吃音に悩むのであれば、より口に力が入りにくい話し方を手に入れることはいい方法であると思います。

 直接法の問題点として考えられるのは「根本原因へのアプローチではない」ということです。

 僕は吃音の大きな原因は「予期不安」だと考えています。しかし、発話テクニックは予期不安へのアプローチではありません。なので、根本的な原因の解消にはつながりにくいと考えます。

根本アプローチじゃないのに改善する理由

 でも、ここでたくさん吃音の勉強をしている人は少し疑問が思い浮かぶかもしれません。

 「ん?直接法でも吃音が治った事例ってなかったっけ?」

 過去に吃音に悩んでいた有名人もケースもそうですが、直接法でも吃音が改善した事例は確かにあります。

 これはなぜか?これはよく考えてみると理由がわかります。

 もし、あなたが直接法によって吃音治療をすることで、少し緊張してても発話テクニックで吃音を抑えることができたとしましょう。もちろん、完全に流暢ではないし、多少の吃音はでます。

 でも、以前の自分より少し良くなったかも!と思うことができれば、話すことに自信が持てたり、成長している自分に嬉しくなります。

 その結果、以前の自分よりも上手く話せたという経験が積み重なることが予期不安が解消されます。

 つまり、発話テクニックによって自信をもつことで、予期不安が解消される可能性があるということです。

■ 間接法の弱点

 次に、間接法の弱点について解説します。

 間接法は、認知能力の改善やイメージトレーニングなどで脱感作を狙う方法なので、根本的なアプローチになっています。

 例えば、メンタル・リハーサルは過去の自分の嫌な経験を、上手くいったい経験に変えるという治療法です。

吃音が悪化する可能性がある

 でも、間接法の最大の弱点はやり方を間違えると吃音が悪化する可能性があります。

 心の問題っていうのはかなり繊細な問題です。きっと多くの人に経験があると思いますが「吃音のことを考えれば、考えるほど吃音がひどくなる」という特徴があります。

 心理療法で暴露療法というものがあります。過去の経験で嫌だったものやを全て呼び起して、実は安全なものなんだよ!と再認識させる方法です。

 この暴露療法は、最近では「症状を悪化させる」という意見もでてきます。

 このあたりは、脳科学の分野なのですが、この脳科学について深い理解をしていないと症状を悪化させる可能性がでてきます。

吃音治療には向いていない

 さらに、僕はもう一つ弱点があると思っています。

 間接法のような、脳内でのイメージで印象を変えるというのは、「悪い印象を良い印象に変える」よりも「良い印象をさらに良い印象にする」という時に優れています。

 でも、吃音治療の間接法は「悪い印象を良い印象に変える」という目的で使います。この方法はかなり難しいと思っています。

 例えば、「大勢の前でのスピーチ」を例にして考えてみましょう。

 僕も含めて吃音に悩む人は大勢の前でのスピーチに良い経験があまりありません。逆に、よくない経験の方が多いので、大勢の前でのスピーチを思い浮かべると瞬間的には悪い経験が脳内再生されてしまいます。

 でも、大勢の前で上手くスピーチができて拍手喝采の経験のある人は、「大勢の前でのスピーチ」を思い浮かべると瞬間的に拍手喝采された経験が脳内再生されます。

 吃音治療において、過去の吃音をからかわれた経験や出来事にさかのぼるだけで、良くない経験が瞬間的に脳内再生されて、予期不安が強化さる可能性があります。

 無意識に脳内再生されるのを抑えて、さらに経験の少ない良い印象をイメージするのはかなり難しいと言わざるを得ません。

僕が「直接法」と「間接法」のどちらも必要だと思う理由

 僕の吃音治療のマニュアルでは「直接法」と「間接法」をどちらも取り入れています。

 しかし、現在ある治療方法とは使い方が大きく違います。

 僕の吃音治療マニュアルでの「直接法」と「間接法」の使い方を簡単に解説します。

「直接法」でポジティブな経験をして「間接法」で強化する

 使い方は、『「直接法」でポジティブな経験をして「間接法」で強化する』です。

 吃音がある人は特別な状況下ではスラスラ話すことができます。歌を歌う時、独り言を言う時、斉読する時、シャドーイングをする時などは比較的にスラスラ話すことができますよね。

 そのスラスラ話せる状況を直接法で経験させて、間接法によってその時の感覚や経験を再度イメージすることで「スラスラ話せる」という経験を強化させます。

 僕の吃音治療と他の吃音治療の一番の違い「脳科学の意識しているか」という点になります。

 僕の「直接法」と「間接法」の使い方は脳科学的に一番いい方法だと思います。

吃音治療に「脳科学」が必須な理由

 個人的には脳科学は吃音治療に必要不可欠なものだと考えています。その大きな理由は吃音の一番大きな原因の「予期不安」は「脳」で作られているからです。

 多くの人は勘違いしているかもしれませんが、「感情」と「脳の反応」はどちらが先だと思いますか?

 例えば、「不安」という感情は脳の「ノルアドレナリン」が関係しています。次の選択肢のうちどちらが正しいでしょうか?

  • 1,不安に感じると、ノルアドレナリンの分泌が始まる
  • 2,ノルアドレナリンが分泌されるから、不安を感じる

 この正解は2です。ノルアドレナリンが分泌されるから不安を感じます。では、ノルアドレナリンの分泌を抑える方法を知れば不安を抑えることができますよね。

 脳科学を理解すれば、論理的に吃音治療を行うことができます。僕の吃音治療はこんな感じで「脳科学」を意識して論理的にマニュアルを作っています。

 多くの人は病院やクリニック・言語聴覚士の人に教えてもらった治療法に取り組むと思います。独学でする人もいるかもしれませんが、ほぼ成果がでないと思うのであまりオススメしません。

 本当はあなた自身が吃音治療について勉強できれば一番ですが、学校や仕事があって時間的にも経済的に詳しく調べることは現実的にはかなり難しいです。

 なので、どんな考えをもっていて、どんな情報を発信をしているのか?その人は信頼できるのか?といった大事なのは「誰から教えてもらうか」が吃音治療において最も大事になります。

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