吃音がでる時には、必ず「あ、ヤバイ。。吃るかも」っていう予期不安が起こります。よく言われる「独り言では吃らないけど、人と話すと吃る」っていうもの予期不安が原因になります。
なので、吃音の人は全員が「予期不安を改善したい!」って思ってるはず。
それはすごくわかります。でも、まず「予期不安」がどうやって形成されたのかを理解しないといけません。
理解せずに単なる感情論だと勘違いすると、検討違いなことをする可能性が高くなるので、予期不安がなぜ起こるのかを理解しましょう。
今回は「敏感すぎるあなたへ 緊張、不安、パニックは自分で断ち切れる」の本を参考にしています。
『気持ちの問題』でしょ
よくある間違いとして予期不安は「気持ちの問題である」と思っている人がめちゃくちゃ多いことです。
「落ち着いて話してね。」「緊張しなくていいからね」っていう精神論のアドバイスをする人はまるで理解していません。
もちろん、多少は関係すると思います。でもそれは「その日の調子」程度にしか関係ありません。「今日は割とスラスラ言葉が出て調子いい」とか、「あ、今日はめちゃくちゃ吃るな。。。」って感じることよくありますよね。
もし、吃音が気持ちの問題であるのであれば、気持ちを切り替えるテクニックが習得すれば、一夜で劇的に吃音が改善するはず。でも、実際にそんなことはありません。
吃音治療の研究をみても、1回の吃音治療で吃音が劇的に改善した!っていう事例は残念ながらありませんでした。僕の調べた中では、、、
予期不安とかネガティブ思考のような潜在意識は「脳」によってつくられます。
もう少し詳しく解説しますね。少し専門的な話になるかもしれないので、理解できなかったら何回も読んでもらうのをオススメします。それくらい大切な話になります。
僕たちが何かを考える時は脳にはどんなことが起こっているのか?脳には860億個のニューロン(神経細胞)があります。このシナプスの結合によって保存されることがわかっています。
「嬉しい」と感じた時、「悲しい」と感じた時、どちらの感情であっても強ければ強いほど、それだけニューロンの活動が活発になります。
つまり、普段からネガティブなことを考えていると、ネガティブな感情の時のニューロンのつながりが活発になります。そうなると、ネガティブな感情の思考回路が強くなり、少しのことでネガティブな思考パターンが強くなります。
逆に、ポジティブな思考の回数が減ってしまうので、ポジティブな思考の時のニューロンのつながりはどんどん細くなっていってしまいます。
初めは自分で意図してた感情だったのが、どれが何回も何回も繰り返されることで、意識的ではなく、無意識のレベルで自動的に思考パターンが決まってしまいます。
思考パターンの自動化がすすむと、意識をせずに行動ができるようになります。例えば
よくする行動は、脳で思考がパターン化されて無意識に定着しています。
ここまで説明すれば、予期不安を解消する方法は想像しやすいですよね。今まで、予期不安が作りあげられた思考パターンに対して、新しいプログラムを脳に書き萎えないといけません。
これは簡単なことではありません。自動的に身についた思考パターンなので「いつも通り」の行動をすると今までのネガティブな思考に自然となっていきます。
この記事では、具体的な予期不安を解消する方法は書きませんが「いかにポジティブな思考パターンを強力にするのか」がポイントになります。
無意識での思考パターンがポジティブになると予期不安も解消できます。予期不安が消えたら、独り言を話す感覚で人と会話ができるようになるということになります。
こうなれば「吃音」から解放されることになります。
しかも、多くの吃音の自然治癒は人は「なぜ、吃音を解消できたかわからない」という人がほとんどでしょう。「いつの間にか吃音がなくなった」と感じているでしょう。
でも、「予期不安ができる仕組み」と「予期不安を解消する手順」を理解しておけば。万が一、吃音が再発したとしても対処法をしっていることになりますよね。なので、ちゃんと手順通りに潜在意識をポジティブな思考に変えていけば、全然問題ありません。
まずは「予期不安が形成される仕組み」をしっかり理解しましょう。