吃音で悩んでいるなかでも「あ、今日はいつもよりうまく話せる!」という調子のいい時や、逆に「あれ、、、今日はいつもより詰まるなぁ」という時もあります。
このような日によって、スラスラ話せたり、逆に、うまく話せないことを「調子」や「波」といいますよね。そして、この「調子」や「波」はコントロールできない正体不明のものだと感じていると思います。
でも、僕はこの「調子」や「波」というものは、ある程度はコントロールできるのではないかと考えています。
この記事では、なぜ「調子」や「波」をコントロールできると考えているかを紹介します。
吃音の「調子」や「波」の正体不明なのか
吃音の「調子」や「波」を分解してみる考えてみると、どんな要因が浮き彫りになってくるのか。
これは「調子」や「波」といった一部だけを考えてもなかなかわかりません。
でも、結果から逆算してみると、調子がいい時はいつもよりスラスラ話せる。逆に、調子が悪い時はいつもより言葉に詰まる。という事実から考えると「調子がいい=吃音がでにくい要因が多い。」逆に「調子が悪い=吃音が出る要因が多い。」ということになります。
吃音の程度が決まる要因
吃音の程度として考えられるのは、予期不安だったり、緊張だったり、心理状態、何を意識しているかのような、たくさんの要因があります。
大きな要因であれば、こんな感じで上げることができますが、本当はこの要因ももっと細かい要因から成り立っています。
例えば、「緊張」を例にすると、寝不足だと緊張しやすいことがわかっています。他にも、空腹時でも緊張しやすいことがわかっています。他にも緊張と関係することはたくさんあります。
つまり、自分が意識していないたくさんの細かい要因によって、自動的にその日の緊張度が決まっていて、結果的に吃音の「調子」や「波」が決まっていると考えることができます。
吃音の「調子」や「波」というものは、決して正体不明なコントロールができないものではなく、その要因を自分で把握しきれていないから正体不明だと感じるということになります。
吃音を左右する要因を知って対処する
つまり、吃音を程度を左右する要因を理解してコントロールすることができれば、「調子」や「波」というものは高い確率でコントロールができるということになります。
吃音そのものは、予期不安が関係するので、ある程度の期間が必要になります。そのため、吃音が1日で改善!というのはかなり非現実的です。
でも、吃音がある中でも大事な発表の日や挨拶がある日に、最善の「調子」や「波」をもってくることはできるということです。
吃音を左右する代表的なものは「自律神経」
ここまでの話をまとめると、
- 吃音の波や調子はコントロールすることができる
- 吃音の程度を左右する要因を知る
- その要因を改善する方法を知る
この3つのポイントが重要なポイントになってきます。
ここで、もっと話をわかりやすく理解するために、1つの具体例を挙げてみます。
吃音の程度を左右する要素として「緊張」というものがあります。さらに言えば、「緊張」を細かくみると「自律神経」というものが要因としてあります。
自律神経っていえば、交換神経と副交感神経のバランスですね。交感神経が優位の状態というのは緊張状態であるということができます。
吃音で緊張を抑える方法の代表例としてよく見るのが「深呼吸」です。深呼吸はこの自律神経に作用します。
つまり、深呼吸をすることで、自律神経のバランスが改善されて、緊張が緩和する。そして、吃音の調子がよくなる。ということになります。
この「自律神経」のような吃音の程度を左右する要因をどれだけたくさん知っていて、その要因への対策を知っているかが、吃音の「調子」「波」をコントロールする秘訣になります。